ハリギリ [山菜]
ウコギ科の樹には食べられるものが多い。タラノキ、ウコギ、コシアブラは有名だが、他にもタカノツメ、ハリギリがある。近くの山にタカノツメがたくさんあるので、見に行ってハリギリを1本だけ見つけた。タカノツメはまだ早かったが、ハリギリは採り頃だった。
棘は少ないが、大きく鋭い。新芽を動物の捕食から守っているのだろう。
開くと、タラの芽よりコシアブラに雰囲気が似る。
アサツキ [山菜]
アサツキは冷や奴の薬味や、お吸い物などに利用される野生のネギの細いものである。春ほかの雑草が出る前に最初に出てくるが、そのうちに雑草に埋もれて判りにくくなる。
ノビルもよく似ているが、ノビルよりも細くて、束になって出る。採ってきて畑に植えておきたい山菜である。
イタドリ [山菜]
今の時期、少し郊外の道端にたくさんイタドリが出ている。
なるべく、太くて15~20cmくらいに伸びたものを折り採ってくる。
シュウ酸が多いので、たくさんは生食しない方がよいが、山道などで口が渇いたときなど、折り採って、皮を剥いて齧るとよい。
皮を剥いてさっと湯がいて、水にさらす。それをサラダで食べたり、炒め物などにする。たくさん採れたら、塩蔵しておくと長期保存でき、アクも抜けて食べやすくなる。
春のエノキタケ [キノコ]
今日は、天然ワサビを採りに行って、河原の柳の倒木にエノキタケがたくさん出ているのを見つけた。エノキタケは晩秋から春まで採れるキノコで、雪の山でも出ていることがある。でも雪山には通常行かないので、春先に雪の残る山に行ってたまたま見つけることが多い。
河原には雪や流れで倒れたネコヤナギの樹が苔むしている。そこにエノキタケが出るのである。河原の倒木を探して歩くと結構見つかる。
エノキタケはスーパーでは養殖もののモヤシのようなものを思い浮かべるが、天然のエノキタケは普通のキノコのようにカサも大きくなり、柄の基部が黒くなるのが特徴で、他に紛らわしいものはあまりない。強いて言えばニガクリタケくらいか?
袋に2杯採れた。残雪の上に置いて記念写真。
クレソン [山菜]
クレソンはオランダガラシ、あるいはミズガラシともいい、ヨーロッパ原産ですが、明治初期に軽井沢に入ってきて、全国に拡がり、野生化している。当地でもどの川でも、少し河口から遡るといくらでも生えている。従来からあったセリがクレソンに圧倒されて少なくなった。
少し、上流の方の、汚染の少ない川で採るのがよい。春先の柔らかいうちが旬です。少し遅くなると、スジグロチョウなどの幼虫が着く。ビタミンC,カロチンなど豊富で、サラダ、和え物によい。
ツクシ [山菜]
春の田圃や畑の畦道に普通に見られる。ハカマを取るのが面倒だが、春に一度は食べたいのがツクシの卵とじ。
なるべく、まだ開いていない胞子を持ったものを採ってきます。花粉症の薬になるという話もあります。今日はツクシの甘納豆について。
ツクシを3回ほど茹でこぼして、アクを抜きます。
それを温めた飽和シロップ液に漬けて、冷めるまで置いておきます。2~3回それを繰り返し、最後にシロップ液をきって、白砂糖をまぶしてザルに拡げて乾燥させれば出来上がりです。
これを冷凍して取っておき、来年のお正月などにお茶菓子として出します。
天然ワサビ [山菜]
天然ワサビのあるところは、なかなか近づくことも難しい山奥です。毎年行く、揖斐川の上流に1ヶ所あります。胴長を着て、雪解け水で増水した川を渡り、沢を登っていくと、天然ワサビの園に着きます。
もう、花が咲き始めています。
天然ものは根は大きなものがありません。
これくらいのものが採れれば、上出来です。主に茎と葉と花を採ってきて、砂糖か酢で辛味を出します。
セリとシャク [山菜]
昔は田圃や小川の縁によくセリが出ていた。最近だんだんセリの生える場所が少なくなってきた。
うちの休耕田にはまだセリが出る。
昨日、採ってきた筍とともに。
全草食べることができる。根はキンピラに、根と茎の境目付近は天麩羅に上の柔らかいところはお浸しに。
山の方へ行くと、セリも沢沿いにあるが、水のないところにも似たような葉のものがたくさんあり、今頃白い花が咲いている。これはシャクである。たくさん有り過ぎて採る気が起こらないが、これも食べられる。
セリに似た葉で気をつけなければいけないのはドクゼリ。これは根がタケのように太くなる。
タケノコ [山菜]
タケノコを山菜と呼ぶにはあまりにも平地に竹薮が多いし、竹薮には所有者が通常あり、人の竹薮で黙ってタケノコを掘るのは何か後ろめたい気がする。お断りしておくが、これはうちの竹薮である。竹もいろいろな竹があり、一番早くタケノコが出るのは孟宗竹であり、一番太い。4月中ごろからどんどん出るようになると、毎日見回りに行ってもたくさん採れる。しかし、タケノコでも4月初めころまでのタケノコは殆ど土に埋まっていて、見つけるのも難しいし、綺麗に掘るのも難しく、旬の山菜という感じがする。
足で竹薮の中を探り、ツンと当たるものを見つけて、掘って、タケノコであることを確認したら、その周りをぐるっと丹念に探しもう一本見つけます。するとそれでラインが出来上がり、今度はその延長線上を探していくと芋づる式に見つかります。この時期のタケノコはアクが少なく、皮ごと茹でたり、焼いたりして、味噌をつけて食べます。